サカサクラゲピンチ

サカサクラゲはクラゲの中でも最も飼育しやすい種類と言われる。
クラゲはそもそも、その生態が完全に解明されていない上に、ペットとして一般家庭で飼育することについての方法ももちろん確立されていない。

サカサクラゲの成体は最近ではブリーダーによって繁殖されて、クレーンゲームの賞品にされたり、雑貨屋で販売されたりしているが、我が家のサカサクラゲはエフィラを経て現在はメタフィラといった段階。最初は硝子壜で飼育していたのだがだんだんと水の汚れがひどくなり、年末に底面フィルタの小さな水槽に移した。

給餌のために別の容器に移し、孵化仕立てのブラインシュリンプを与える。

サカサクラゲ/きらら舎

サカサクラゲの口は口腕(脚みたいなもの)の先にあり、そこから捕まえた餌を取り込む。
取りこまれた餌は真ん中の胃に運ばれるので、ブラインシュリンプを食べたサカサクラゲは真ん中が海老色に色づいている。

消化まではミズクラゲなどもみな4時間と言われているが、水槽は保温しているのに対して給餌容器の水温管理はしていないので4時間を待たずに水槽に戻してしまった。

水槽は数日で黄砂に覆われた空のような色合いを呈してきて、半分くらい換水しても全く改善されない。
底に置かれた珊瑚の欠片には細かい気泡がくっつき、これがクラゲの粘液でコーティングされてアドバルーンのようになっている。

そのうち拍動のたびに自分(クラゲ)自身が動いてしまうようになった。
傘がペラペラになってきたことを意味する。
壁にくっついていることができずにずるずると滑り落ちる。
わさわさとしていた口腕が黒く縮こまってしまった。


サカサクラゲ/きらら舎

これはまずいと、給餌容器にクラゲを移し(上の写真)、水槽を洗った。
淡水であれば水道の水を使ってもカルキ抜きを投入すれば1時間〜2時間で一応の飼育水が準備できるが、人工海水は作ってから24時間は置かねばならない。今回、水槽1つの水換え分の海水の準備はなかった。
それでも黄色い水の中にいるよりはましだろうと、作りたての海水を入れる。
底面フィルターでの濾過機能も十分に働いていないと考えられるので、接続部分などを再度つなぎ直したりしてみた。さらに、水流が弱い気がしたのでポンプを新調した。
水流がかなり強くなった。

クラゲが弱る原因は、
・水温
・水質悪化
・餌の不足

水質悪化には塩分濃度の間違いや別の物質の混入なども含まれる。

今回は、給餌量が逆に多く、十分に消化できていないうちに水槽に戻した結果、水が汚れ、しかも濾過機能が十分ではなかったため、一気に水質が悪化したと考えられる。
水質が悪化したため、クラゲがたくさんの粘液をだして、カサが薄くなり、口腕が縮まってしまったのだ。
黒く見えたのは、口腕が縮まったせいで、そこに存在する褐虫藻の密度が濃くなったためだろう。


あっという間に弱ったクラゲだったが、すでにかなり復活している。

生き物の飼育というのは、本や先人の知恵や、ネットの情報などの机上の知識だけではできるものではないとあらためて思う。
自分が飼っているその個体。
自分の家の環境。
ここまでの飼育状況など、すべてをひっくるめての判断と実行。
それが失敗の場合もあるだろう。
専門の医者が存在しないクラゲはなおのこと、試行錯誤して、少しづつ学んでいくしかないのだ。


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