机のまわりの小さなタイドプール

きららめくり・・・・・とは、個人的な日誌を書いていこうとしているものです。

 

ウミホタルが来た。

毎年夏になると、採集・販売している人に送ってもらう。

 

ウミホタルは節足動物で、夏の夜の海で青い光を放つので有名なあれ。東京湾内のパーキングエリアにも、その名前が使われている。夜の海で光るといってもヤコウチュウとは違う生物で、さらにわたしが培養しているPyrocystis fusiformis (ピロキスティス・フィシフォルミス)とも違う。

 

ピロキスティス・フィシフォルミスは最初、ヤコウチュウとして販売されているものを購入した。

しかしよく観察しているうちにヤコウチュウではないような気がした。図鑑などに載っているヤコウチュウ(Noctiluca scintillans)はまん丸いがうちのはミカヅキモが肥ったような形なのだ。

三角フラスコで培養していて、外側からマイクロスコープで観察する。

細い三白眼がたくさんいる・・・・・・

販売者が説明している「エサは不要」にも疑問があった。ヤコウチュウは触手で他の原生生物や藻類を捕食するはずなのだ。しかし、これも図鑑の受け売りなので間違いかもしれない。

そこで販売者にたずねたところ、ピロキスティス・フィシフォルミスという植物プランクトンであった。

 

餌が不要なのはありがたい。

適度に光合成をさせて、増殖したら植え継ぎをすればよい。

ただし、ヤコウチュウではない。

 

さて。ウミホタルに戻る。

ウミホタルは産卵した後、胚や複眼ができると思っていた。

脱皮の抜け殻を観察しようと抜け殻っぽいものをスポイトで吸って立体顕微鏡+スマホで見ていたら、動く個体がある。

どうやら弱っている生体を吸い取ってしまったようだ。

ところが、これが卵を抱えている。

さらに卵には複眼らしきものがあるのだ。

 

ウミホタル/きらら舎

この疑問にはすぐに答えが届いた。

 

ウミホタルは成熟すると卵を抱え、背甲に卵が移り受精、そのまま胚が発生して目玉のある「子ウミホタル」をおんぶしたまま暮らし、胚発生後約1か月で放卵ならぬ放子する

 

そのあと、さらにウミホタルを研究している方から、

ウミホタル Vargula hilgendorfii ではなく、Skogsbergia abeiに観えます。

もうかなり発生が進んでいますので、1週間もしないうちに幼体が放出されると思います。

と、教えていただいた。

「Skogsbergia abei」というのは学名。和名はないらしい。

そこで学名でぐぐってみたら、大学の研究資料がヒットした。

なんと、教えてくださった方はそこのウミホタル研究者の方だった。

 

 

ウミホタルはミオドコーパ類に分類される。ミオドコーパは上目の名前。

これがウミホタル類としてよく使われているようだ。

この類に属する生物の一つではあるので、仲間といっていいと思う。

さらに、Skogsbergia abei は前述の続きで「個体によって消化器官の色彩が異なるという特徴がある種」とのこと。

その色彩の違いを観察するのも楽しいじゃないかと思う。

 

クラゲのポリプから始まり、

そこから発生したエフィラ。メデューサ。

チギレイソギン、ウメボシイソギン、ミナミウメボシイソギン、グリーンヒドラ・・・・・

小さなものはシャーレや100均の硝子容器で、大きなものでも20cmの水槽である。

そんなものが机周りにはたくさん並んでいる。

海に採集にはなかなか行けない生活の中で、小さなタイドプールで遊んでいるのである。

 

 



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