ウミホタルの発光

ウミホタルは負の走光性を持っている。
つまりブラインシュリンプなどは光に寄ってくるが、ウミホタルは光を嫌う。


そのため、昼間は砂に潜っていて夜になると活動し、
真っ暗なほうがたくさんの個体が水槽内を泳いでいるのを確認できる。

 

が、真っ暗だと撮影が難しい。

 

とりあえず、夜、少し離れた照明だけで、給餌をしてみる。

 

メニューはカニカマと魚肉ソーセージ。
極端に水質を悪化させる刺身や生レバー以外では、この2つが人気があるようだ。

では、この2つのどちらがお好き?ってことで2種類の欠片を投入してみた。

 

どっちも同じくらい?
魚肉ソーセージのほうが多い??
迷ってる???

 

砂の中にはあとどのくらいのウミホタルがいるのだろう。

 

・・・・・ってことでスポイトで砂を吹き飛ばしてみた。

驚いて青い光を放ったものがある。

 

 

ウミホタルは観察するために捕まえると光る液を出す。

光は、危険を仲間に知らせるためとか、敵を驚かせて逃げるため、威嚇と言われている。

体内で黄色く見える部分とその周辺を上唇腺と呼ぶ。ここに基質(ルシフェリン)と酵素(ルシフェラーゼ)があり、別々の管から射出される。 ルシフェリンとルシフェラーゼが海水中で混合してさらに海中の酸素と化合して、青白色(460nm)に発光する。

 

真夜中、ウミホタルの水槽では本当に蛍のようにポワッポワッと光る青い点が見える。

射出された発光物質は水にインクを垂らしたように見えるが、真夜中の光はウミホタルだけが光っているように見える。


しかし、別の管から出た基質と酵素が酸素によって加速させる化学反応だとすれば、ウミホタルの体内で発光物質は光らないと考えられる。 実際にNHKなどの番組資料を見ると、体内では光らないと書いてある。


ウミホタルの光は求愛にも使われるという。発光ディスプレイと呼ばれ、水面近くで螺旋旋回を行うらしい。
最初はこの青い点の光が、驚かせた時の光とは違うので、これが発光ディスプレイかとも思ったけれど、そうじゃないようだ。


しかし、発光ディスプレイと危険を察して放つ光のどこが違うのだろうか。ウミホタルがみればわかるのだろうか。

 

ウミホタル/きらら舎


 静かな水槽の中。
今夜もぽつりぽつりと青い点が光っている。

 

その後、ウミホタルの研究をしている阿部勝巳さんが書かれた『海蛍の光ー地球生物学にむけてー』(筑摩書房1994年3月)の中に答えになるかもしれないものをみつけた。

 

阿部さんは当初ウミホタルの発光を3種類としていた。

 

1つは捕食者に対する威嚇や逃げるための手段、それが結果的に味方への警告にもなる。

ウミホタルは分泌腺周囲の筋肉で発光物質の射出量を調節することができ、捕食者に対しては強烈な光を放つ量を射出する。

2つめはオスの求愛のためのもの。水面近くまで浮上したオスが螺旋を描きながら(そうではない場合もあるそうだ)光を放つ。 わたしは「これが求愛の光だ」と意識して観たことがないので、捕食者に対する場合とどう違うのかわからないが、月明りさえ嫌うというウミホタルが、嫌う光を求愛に用いるというのは、きっと全く違うように(ウミホタルには)見えるのだろう。

あるいは、光自体を嫌っているわけではなく、警告のための蛍光物質の射出や求愛の光が、外部の光によって効果が薄れてしまうことを嫌っているのだとすれば合点がいく。

 

さて、阿部さんが考えていた3つめの光。

「海底に見えるボーッとした光」

これこそが、わたしが蛍のような光としていたものだ。

真夜中、水槽の底でポワッと光る。実際には蛍のように点滅はせず、光がそこにある感じ。しばらく点っていて消える。そんな点がいくつか現れる。

ところが、結果的にこれも捕食者に対するものだったようだ。

目眩ましではなく、囮の光なのだという。光だけを点として残し、自分はそこから立ち去るのである。

詳しい説明は阿部さんの著書を読んでいただくこととしてここでは省略する。

 

しかし、ここでまた疑問が残る。

水槽に囮の光を使って逃げるべき捕食者(ハゼ)はいない。

 

 

 

 

 



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